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包装機のシール不良の原因と対策|包装不良のトラブル対処法

包装機には様々なタイプがありますが、フィルムを閉じる仕組みとしては熱による溶着(シール)を行う点で共通しています。シール工程において最も多いトラブルが「シール不良」です。トラブルの状態や原因はケースバイケースですが、機械そのものではなく、調整に起因することが少なくありません。ここでは、シール不良の代表的な例と、対策について解説します。

包装機のシール不良とは

日本における食品包装は昭和40年代から始まり、現在では技術の進歩により、世界でもトップクラスの精度と評価されています。しかし、シール不良をはじめとするトラブルはゼロではありません。シール不良には、溶着が不完全、シワや傷がある、異物が混入するなど様々な種類があります。商品のロスが増えることで採算性が低くなるだけでなく、食の安全性と徹底した衛生管理が求められている現代においては、不良品の流出が即時に消費者のマイナスイメージにつながるため、商品の売上に多大な影響を及ぼしてしまうのです。

包装機のシール不良の原因と対策

機械の不具合が起こると「機械が故障したのでは」と考えがちですが、包装機に関しては設定の調整やメンテナンスで解決するケースが少なくありません。食品包装用のプラスチックフィルムは厚みや材質に差があるため、包装機の設定が適切でないとシール不良を起こしてしまいます。主な原因は以下の4つです。

  • シール温度が不適切:未接着部分が残る、収縮する、エッジが切れる
  • シール時間不足:未接着部分が残る、破袋しやすくなる
  • 溶着部分の掃除不足:キズの発生、異物混入の恐れ
  • 静電気が引き起こすシール不良:シワになる、内容物が内側に吸着する

シール温度が不適切

プラスチックフィルムには多くの種類があり、素材や厚みに応じた適正温度で使用されない場合、溶着箇所にムラや収縮が発生し、シール不良の原因となります。代表的な食品用フィルム素材の特徴は以下の通りです。

種類 特徴
LDPE(低密度ポリエチレン) 防湿性、耐水性、耐酸性、ヒートシール性などに優れるが、耐油性、耐有機溶剤性、耐熱性は弱い。
CPP(無延伸ポリプロピレン) LDPEに比べ防湿性、透明性、コシの強さに優れている。柔軟性、耐衝撃性は弱い。
OPP(二軸延伸ポリプロピレン) 引張強度、防湿性、透明性に優れるが、長期保存には不向き。
KOP(ポリ塩化ビニリデンコートOPP) ガスバリヤー性、防湿性、保香性などに優れている。
PET(ポリエステル) 耐寒性、耐熱性に優れ、冷凍食品やレトルトパウチに向く。香気保存性も良くコーヒー、香辛料などの包装にも適する。

シール時間不足

作業効率向上のためには製袋スピードの高速化が求められますが、溶着の時間が不足するとシール不良が起こりやすくなります。最も多いトラブルがシール部分の剥がれで、時間の不足を高温で賄おうとするとシール部が破損する「シール切れ」になる場合もあります。また、溶着強度が弱くなるため、シールされているように見えても衝撃で破裂しやすくなります。

対策としては、印刷面のフィルムと溶着のためのシーラント面の耐熱温度差を大きくすることや、スピードには勝るけれども密封強度が出にくい回転方式ではなく、シール時間が長くなる構造のボックスモーション方式の機械を選ぶことによって密封性の向上が期待できます。

溶着部分の掃除不足

JISが行うシール包装の検査における不具合として「噛み込み」があります。これはシール部分に異物が混入するトラブルで、多くはメンテナンス不足によるフィルム素材のカスが原因です。また、素材のカスはキズの原因にもなるので、溶着部分の清掃を徹底する必要があります。

メンテナンスの方法としては、作業終了時にヒートシール部にフィルムのカスが付着してないか確認し、拭き取り清掃をします。また、カッター刃の消耗をチェックし、グリスを塗布することも重要です。テフロンテープやコンベアベルトなどの損傷もシール不良につながるので、傷んだら早めに交換してください。

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静電気が引き起こすシール不良

シール不良は、静電気が原因となって引き起こされるケースもあります。フィルムを製袋する工程で静電気除去が十分に行われていない場合、フィルム素材同士が吸着し合い、シワが入ってしまうことがあります。特に、縦ピロー包装機でフィルムを筒型成型する際にはシワが入りやすく、充填の工程でも袋の内側に内容物が吸着してしまうため、シール不良や外観不良を引き起こしてしまうのです。

縦ピロー包装機についてはこちら

これを防ぐ方法としては、ほこりが付きやすい保管時や、筒状に成型する工程、シール直前など、効果的なタイミングで除電装置を使用することが挙げられます。フィルム素材は帯電しやすいため、常に静電気を蓄積しないようにすることが必須条件です。

その他の包装不良と対策方法

その他の包装不良トラブルとしては、包装機で発生する不具合があります。これらもシール不良と同様、多くは機械の設定やメンテナンス不良が原因です。ここでは、起こりやすい包装不良の種類と、対策方法について解説します。

  • シワ:ラミネート加工時の張力不具合で起こるフィルムのシワ
  • エッジ切れ:シール温度や圧力で起こりやすい境界部の破損
  • 傷の発生:異物との摩擦によって起こる縦方向の傷
  • シール部波打ち:素材の熱収縮によって起こるシール部の変形

シワ

防湿性や遮光性、ガスバリヤー性などを高めるために、フィルムとフィルムを貼り合わせて耐久性を上げる加工を「ラミネート(積層)」といいます。ラミネート加工をする際、巻き取り部分で起こりやすいトラブルが「巻き締めシワ」です。シワの原因はフィルムを貼り合わせるときの張力のムラで、圧薄やカール、伸縮ムラなどにもつながります。巻き締めシワは素材のロスにつながるだけでなく、製袋後の検品で不良品になってしまいます。これを防ぐには張力の適正な設定や、巻取り軸のバランス調整などが必要です。

エッジ切れ

溶着温度が高すぎたり、シール圧力が高すぎたりすると「エッジ切れ」が起こりやすくなります。OPPやCPPで特に発生しやすく、シール部分の素材が必要以上に溶けることが原因となって溶着部と袋内側の境界でフィルムが切れてしまうのです。また、フィルムがつながっている場合もフィルムが変色したり収縮したりしてしまうため、外観上の問題の他、破損部分から内容物が漏出してしまう恐れがあります。エッジ切れを防ぐには、素材に適した温度やシール圧、シール時間を守ることが必要です。

傷の発生

食品包装フィルムの傷には、いくつかの原因があります。まずはフィルムの製造ラインで発生するものが挙げられますが、エアや異物の混入、ラミネートや蒸着など加工時に入る傷などです。製袋作業工程では、フィルムの溶着カスや異物で擦られることで縦方向の傷が発生することがあり、特にフィルム素材がPEの場合に起こりやすいです。シール部分の清掃を徹底する他、シーラントをPP系に変更することで解消することがあります。

シール部波打ち

主にOPP系フィルムで起こる不具合です。OPP系は熱が加わると伸縮しやすい性質を持っているため、これが原因でシールの溶着部が波を打つことがあります。これが「波打ち」と言われるシール不良で、外観上の問題だけでなく、包装機がスムーズに動かなくなってしまうのです。解決策としては、ベースフィルムとシーラントの温度差を大きくする方法があります。また、製袋時のシール温度を低めに設定し、ゆっくりとスピードを落として作業することも対処法のひとつです。

まとめ

食品の種類や内容量などにより、使用されるフィルムには違いがあります。なかには多種類の素材を貼り合わせて作られるフィルムもあるため、包装機の設定によっては不具合が起こることに注意が必要です。温度、圧力、時間など、フィルムに合わせた設定と、まめなメンテナンスがロスや廃棄を減らし、作業効率のアップにつながると言えるでしょう。

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