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ファクトリーオートメーション(FA)とは|工場自動化が課題の製造業が導入するメリットを解説!

製造業に第4次産業革命の大きなうねりが押し寄せています。工場のファクトリーオートメーション(FA)化をすすめ、IoTやAIを駆使した生産体制を作ることが不可欠となっています。FAのメリットやデメリット、生産性向上の新しい取り組み、デジタルトランスフォーメーション(DX)による「製造業」から「情報製造業」への変革のヒントを紹介します。

製造業の現場で求められる生産性向上

製造業の現場では、「生産性」という指標が用いられています。生産活動を行うには、原材料や労働、設備などの生産要素が欠かせません。製造業における生産性とは、生産量(製造できた数)をこれら生産要素の投入量で割った値で表します。製造された成果物に対して、生産要素がどれくらい効果的に使われたかを表し、いわば工場の実力を示す数字です。

国内の製造業は、少子高齢化による人手不足が深刻化しています。コストを抑えるために海外進出した企業もありましたが、人件費の上昇などでメリットは以前より減っています。さらに国際競争の激化と、第4次産業革命の進展により、抜本的な改革が求められています。

【製造業における生産性】

生産性=成果(製造できた数)÷生産資源(原材料費&人件費)

生産性を向上させるために、取るべき方法は2つです、分母である人件費を抑えること、分子である成果の数を増やすこと、つまり生産ラインを効率化させることが大きなポイントとなります。

近年ではOEE(Overall Equipment Effectiveness, 設備総合効率)という指標も存在します。どの設備が効率的に稼働しているかを測る指標で、稼働率×性能×品質により算出されます。稼働していない時間や不良品なども考慮に入れた評価を行うので、その利用により効果的な設備の稼働効率改善に取り組めるのが特徴です。

ファクトリーオートメーション(FA)とは

ファクトリーオートメーション(FA)とは、コンピュータ制御技術を用いて、生産工程の自動化を図るシステムの総称です。自動化の恩恵を受けるには、工程の一部だけでは不十分で、工場における受注→設計→検査→出荷の全工程にわたって行われなければ効果が発揮できないといわれています。産業用ロボットなどを単体導入するケースがこれまでは多かったのですが、FA-LANによる統合システム化の傾向が急速に進んでいます。

機械が人間に代わって行う作業は、検査、調整などの分野です。ヒューマンエラーが解消でき、人が行うより高速・大量に行えるため、生産性が向上します。

さらに、商品を自動的に収納・取り出しができる自動倉庫も、人材不足が進む物流業界において、注目されています。大手アパレルメーカーは、物流センターで商品の自動積み下ろし「RFID」を活用して検品を完全自動化するとともに、自動倉庫を導入しています。

ファクトリーオートメーション導入のメリット

FAを導入することで、品質向上、作業効率化、人件費の削減、人為的ミスの削減の4つのメリットがあります。

【ファクトリーオートメーションのメリット】

・      品質の向上

・      作業効率化

・      人件費の削減

・      人為的ミスの削減

人が行うことで生じる品質のバラつきが防止できるため、品質が向上します。24時間365日機械が稼働することで効率化が推進されます。人件費の削減につながり、生産性がアップすると同時に、人為的ミスも削減でき、安全な職場環境を作ることができます。

IoTやAI技術の発達の観点から、製造業のFAはますます拡大していくことでしょう。

ファクトリーオートメーション導入のデメリット

FAを導入するデメリットは、従業員が仕事を奪われることに不安を抱いたり、設備導入の初期費用がかかることが挙げられます。

【ファクトリーオートメーションのデメリット】

・      従業員の仕事がなくなるのではという不安

・      設備導入時の初期費用

FA化によって、人件費削減などのメリットはあるものの、初期費用が大きいため、導入を悩む経営者も多いことでしょう。

費用面は、国の補助金を活用するという手もあります。

従業員の不安を解消するためには、FA化による機械と人間の「協働」が大切になります。大手食品メーカーは、機械化・自動化によって、従来の約半数の人手で生産しています。ラインで作業していた人は、工程全体の品質管理やラインを効率的に運用する業務に移行しました。機械やロボットで代替できない分野で、人の能力が生かされています。

製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)とは

コロナ禍の長期化など、不確実な要素が広がる中、製造業のIoTを活用したDXが求められています。「2020年版ものづくり白書」によると、製造業が取るべき戦略として「ダイナミック・ケイパビリティ(企業変革力)の強化」としています。

前述したFAは、人主導型の働き方、つまり肉体労働に取って変わるものだったのに対し、DXはデータなどを活用して頭脳労働を助けてくれるイメージです。

さらに、FAは生産性の向上・業務効率化がメインテーマだったのに対して、DXは、コロナ禍による働き方改革や、自社のサステナビリティ、企業の柔軟性などがテーマとなっています。

IoT・AIを活用するメリット

IoTやAIを活用することで、産業ロボットや機械装置、人の動きなどのモノやコトの状態がネットワークを通して集約され、製造現場の「見える化」が実現します。見える化されたデータを分析することで生産設備の不具合を予測することができ、事前に保守できるため、生産性が向上します。生産・在庫管理などの製造工程のコントロールが的確に行えることから、人件費の削減につながります。

さらに市場ニーズは「より自由なタイミングで好きなように商品やサービスの情報を得たり、購入したい」というものに変化しているため、IoTやAIを活用することで、より柔軟な対応が可能になり、絶妙なタイミングで出荷できるようになります。

【IoT・AI活用のメリット】

・      見える化の推進

・      生産性向上

・      より柔軟性な対応が可能になる

生産性を高めるための取り組み

製造業では、データ活用やネットワーク管理においてDXを活用して、生産性を高める取り組みを実践しています。

【DXによるデータ活用・ネットワーク管理方法】

・      リモートメンテナンスの活用

・      各所のモジュール化進展

製造業が生産性を向上させ、現場の働き方改革を進めていくには、インターネットを通じて設備や機器を遠隔地からメンテナンスし、モニタリングすることが大切になります。さらに、設備機械をモジュール化し、市場の変化や新製品開発に迅速に対応することも不可欠です。

リモートメンテナンス(リモートアクセス)の活用

リモートメンテナンス(リモートアクセス)とは、インターネットを通じて遠隔地にあるPCやシステムの保守管理、故障時の調査などを実施する仕組みを指します。

製造現場では、工場の設備・機器にトラブルが発生した場合、サービスエンジニアが現場を訪れて、修理や保全を行っていましたが、コロナ対策や働き方改革などで、遠隔地からシステムにアクセスして対応するのが一般的になりつつあります。

リモートメンテナンス(リモートアクセス)を行うことで、現地まで出向く出張費を削減でき、遠隔からスピーディに対応できます。定期的な点検が容易になり、プログラムの修正や変更のハードルが下がり、ニーズに対応しやすくなるのがメリットです。

大手造船メーカーは2019年、リモートアクセスソリューションを導入し、リモートメンテナンスによるサービス体制を強化しました。修理・保全の期間短縮と作業の効率化、コスト削減を実現しました。

各所のモジュール化進展

製造業の生産現場では、製造機械のモジュール化が進展しています。モジュール化には大きく分けて2つの要素があります。部分ごとにある程度骨組みを組んでユニットにするものと、モジュール間のインターフェイスを標準化し生産ラインシステム全体を作ることです。

アディダスは、3Dプリンタとデジタルデータを活用したモジュール生産で高性能ランニングシューズを作り、話題となりました。モジュール化とIoT活用によって18カ月かかっていた開発期間を6か月に短縮できました。

まとめ

製造業の工場では、工場の実力を示す指標である「生産性」の向上のために、工場のFA化が急速に進んでいます。IoTやAI技術を駆使した工場自体の変革は、市場ニーズと新製品開発にも迅速に対応できるようになっています。

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