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CEOブログ -SPECIAL INTERVIEW 04 後編-評価よりも大切な継続の力。 自分を好きになれるから、相手も幸せにできる-

対談企画・第四弾、西元祐貴氏の後編です。創作やモノづくりにおいて大切な「見切る目」や「継続の力」のこと、「包装の未来」について広く語り合うこととなりました。墨絵と包装(包み・装う)という日本伝統文化の担い手へのメッセージなど、多くのヒントを得ることができました。みなさんにも役立つことが多くあると思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

「見切る目(見極める目)」とTTP

伊早坂:アトリエに飾られている「優秀な芸術家は模倣し。偉大な芸術家は盗む」という色紙は、誰の言葉なんですか?

西元:ピカソの言葉です。ピカソも日本の浮世絵や春画から影響を受けたように、墨絵に関しても中国から日本に渡ってきて約800年の歴史があって、僕も先達から学んで模倣しながらオリジナリティを出していきたいと思っているんです。

伊早坂:模倣には観察力が必要ですよね。私はそれを「見切る目(見極める目)」と言っているのですが、同じモノをみても違いがわからなかったり、見落としてしまう人と、違いに気づく人がいます。

私は社員に常々、良いものや人の振る舞いは「TTP(徹底的にパクれ)」と伝えています。それだけに私も今日、西元さんから何か真似できることはないか、TTPできることはないか熟視させてもらっていますよ。

西元:恐縮です。歴史を踏襲するとともに、これからも引き続き創作活動を行う中でいつか僕も歴史に残る作品として何か爪痕を残したいと思っていますし、僕が生み出した表現や技法・技術を次世代に伝えていけたら幸せです。

伊早坂:次世代という言葉が出ましたが、これからの世代の若者たちに何か伝えたいことはありますか?

西元:いやあ、まだ私も発展途上ですし、むしろ若い子たちから教わることも多いです。トレンドについていけていないところもあるので、彼らから学んでいることがたくさんあります。いま僕は30代ですが、ちょうど上の世代からも下の世代からも学べる時期なのかなと思っていたり。けれど、いまだけではなくて一生勉強していくのでしょうね。

伊早坂:私の座右の銘も「一生勉強、一生青春」です。一生ワクワクしながら働き、生きていくには一生勉強することが大切だと思っています。書籍にも掲載したフレーズです。

西元: 僕も毎朝起きるたびに「自分は無知」と言い聞かせて、今日一日何か勉強できることはないかと意識づけしていますね。陶墨画を始めた際、当初は「墨絵を極めたいのになぜ?」という葛藤があったり、福井にアトリエを移すときも最初はそんなつもりはなかったものの、人の誘いやご縁に素直に従っていたら、アーティストしても人間としても視野が広がりました。

伊早坂:考えるより先にまず行動してみることの大切さですね。心をオープンにして物事に対処するということは、私も心がけています。そして、社員にも常に伝えていることです。これは決して自分の軸がぶれることではなくて、自分の軸があるからこそ耳も傾けられて、行動に移せるのだと思います。

西元:そうですね。僕の場合は、譲れないこだわりは作品の中にだけあれば良くて、日々の生活ではむしろまわりに影響を受けた方がいい気がしています。歴史からも若い人からもあらゆることを吸収しながら成長していきたいですね。

先日もボクシングの井上尚哉選手の試合を見て感化されて、すぐにボクシングを始めましたし笑。福井に来たら緑に囲まれて、視力も良くなりました。

伊早坂:そうですか笑。そんな風に無邪気にすぐに行動できるのが「さすが!」なんですよ。体験して初めてわかることがたくさんありますからね。

西元:30代になってとくに趣味も増えて、料理に釣りにキャンプと色々チャレンジしています。

伊早坂:そうした体験がきっと創作にもいい影響を与えるんでしょうね。思ったことをすぐに行動してみるのは、私も心がけています。

 

自分のことを好きでいるために

伊早坂:最後にこの対談を読んでいる当社の若手社員や、若い読者たちに向けて何かメッセージを頂戴したいです。

西元:自分を好きでいて欲しいということです。自分に対して飽きることなくいろんなことにチャレンジしてみてもらいたいですね。さきほど自分軸という話がありましたが、自分のことを好きでいたら、変化することも怖くなくなるはずです。

私も30代ですから、生まれてからこれまであまり明るい話題のない日本に生きてきたと感じていて、多くの若者たちも同じような閉塞感を持っているのだろうと想像できます。それでもせめて自分のことだけは、自分が好きでいてほしいです。

そのためには、何かひとつでも継続していくことだと思います。僕もいまではある程度評価されていますが、無名のときからひたすらデッサンを続けてきたからこそ、どんな依頼がきても応える自信があります。

誰からも評価されずとも継続している自分を自身が評価してあげると、少しは自分のことが好きになれるんじゃないかなと思うんです。

伊早坂:私も「自分が幸せで満たされて余裕がない限り、相手を幸せにできないよ」とよく社員に伝えています。

書籍でも触れたのですが、幸せには「もらう幸せ」と「できる幸せ」「与える幸せ」の3つがあって、与える幸せが最高峰です。そのためにもまずは自分が幸せにならないといけない。だからこそまずは自分を大切にしなければなりませんね。それが幸せの連鎖にもつながっていく。そのためにも、「人の役に立つこと、人が喜ぶこと」を、自分なりに常に考えて行動し、継続することなんだと思います。

「包み・装う」日本文化の将来

西元:私からも最後に、質問いいですか?

伊早坂:どうぞ。ちょっと緊張してしまいますね笑。

西元:いえいえ笑。伊早坂さんにお聞きしたいなって思っていたのが、「包装」に対するお考えや将来のことなんです。

僕は洋服にしかり靴でも、そのモノだけでなくて箱などのパッケージまで見て、買い物するタイプでして。箱も捨てずにとっておきますし、全体のプロダクトすべてが美しいものに惹かれます。

これがいまでは若者たちは音楽ならCDを買わず、配信でOKという時代で、Amazonで買い物をするといつも同じ箱でモノが届く。それが僕には少し寂しいんです。そんな時代にこれからの包装ってどうなるんだろうという興味があります。

伊早坂:まさに私が危惧していることです。でも、私は「陰陽の法則」ではないですが、何事もバランスが大切だと思うんですね。持続可能な社会を考えるなら当然、過剰包装は環境に悪影響を与えるので包装業界に携わる者として改善していかないとならない課題です。かといって何もかもデジタルようにゼロかイチで考えるような価値観では人間味を失ってしまいます。次世代に持続可能な社会を繋いでいく責務があるのと同時に、それこそ紙の質だったり、触ったときの心地良さなど、五感を刺激する包装の文化もまた次世代に受け継いでいかねばならないと思っています。

「包み・装う」文化は、西元さんの墨絵と同様、日本が誇れる文化です。西元さんが伝統に付加価値を与えたように、当社も包装に何か付加価値を与えるようなチャレンジをしていこうと考えています。

西元:ありがとうございます。お聞きできてよかったです。今日はありがとうございました。

伊早坂:こちらこそありがとうございました。とても勉強になりました。

西元祐貴(にしもとゆうき)

1988年鹿児島県出身。

世界的な注目を集める、日本を代表する墨絵、陶墨画アーティスト。伝統的な技法に捕われず、大胆さと繊細さを持ち合わせたタッチで「躍動感」「力強さ」を追求した作品を展開。龍や侍などの古典的なモチーフから、スポーツ選手やミュージシャンなどの斬新なモチーフも描く。

イベントやTV番組では度々「ライブペイント」を披露しており、香港のクリスティーズオークションでは描いた直後の墨絵が85,000香港ドル (約130万円) で落札された。迫力の墨絵が瞬く間に描かれる様子は、世界中で見る者を魅了し、圧倒する。

2015年には、新たに西元のタッチによる新しい現代アート「陶墨画」を公開。陶土の板に釉薬で描き、高温で焼き上げることによって、躍動感ほとばしるタッチが千年褪せない生命を得る──墨絵の技法と自然のコラボレーション作品は様々な層のファンやコレクターから高い支持を得た。

2016年2月には制作の拠点となる福井県に、日本国内では初めてとなる「西元祐貴 陶墨画ギャラリー」がオープンした。壁画描き下ろしの壁画や、VRによる作品鑑賞ができるギャラリーとして多くのファンが訪れている。

さらに、陶板だからこそできる新たな技法にも挑んだ2020年の個展「破壊と創造」では、新型コロナの影響により入場者数がごくわずかに制限される中で大半の作品に買い手が付き、アートとしての可能性を大きく広げて見せた。 

このほか、ヨーロッパ、アメリカ、中国など海外での個展やライブパフォーマンス、CGや動画、様々な分野とのコラボレーションなど、型に嵌らない活動スタイルで世界を舞台に活躍中。

公式サイト

https://www.yuki-nishimoto.com/

 

撮影/山田崇博

文/クロスメディア・マーケティング

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